2010年02月22日

かぶと虫

毎週金曜日は富士市へ配達。
この日はお客さんといろいろ話せたり
新しい出会いがあったりしてとても楽しい日です。
今回はそんな新しい出会いのお話。

いつものように「ブーランジェリー・ル・マヌー」さん(ここのパンは本当に美味しい!)
の駐車場を間借りして野菜販売をしていると
少年のような目をしたおじさんが話しかけてきました。
「かぶと虫のふん要らない?」
「・・・?」
「ふんってウンチのことですか?」
「そうだよ。」
牛糞・豚糞・鶏糞、糞とつくものなら畑の肥料になるのは世の常ですが
まさかかぶと虫の糞の声がかかるとは。
だけどコップ1杯程度のものでは話になりませんぞ。
「どれくらいあるんですか?」
「1回で600kgぐらい。」
あんな小さな虫からだすウンチで600kgとは!!
驚いているそばからさっと袋を取り出し
「コレ」
と差し出すものはおがくずが程よく発酵しているもの。
なるほど、かぶと虫の寝床をそのまま「糞」と呼んでる訳ですね。
感心してみてると
「ヘヘッ、いいだろ。舐めてみな。」と。
ヒェ~、舐めるんですか?
またまた絶句しているそばでおじさんはパクッとそれを食べたのでした。
つられてパクッと食べてみるとほのかな甘味がありました。
もちろんジャリジャリで美味いとは言い難いですが予想外の味。
「たくさん飼ってるんですか?」
「そうだよ。家近くだから来てみな。」
誘われるままにお邪魔することに。
家の裏ではかぶと虫養殖装置がズラリ。
といってもおがくずの入った衣装ケースが
たくさん置いてあるようなものだけど。
まだ今年の養殖?は始まっていないようだったけど
寝床作りのための準備が始められてました。
寝床は最初からある程度発酵させておくのだとか。
もうすでに味噌のようないい香りがしていて
これを作るためにいろいろな発酵の本を読み漁ったのだとか。
確かにここで育てばかぶと虫も元気に成長しそう。
それで夏に使い終わった寝床を処分するのに困るのだとか。
「7月になったら出るから取りにきてよ。」
「はーい。おっちゃんはこれ本業なんですか?」
「へへっ、何が本業だか分かんねーな。」

また怪しい人と出会えてしまった。
ウキウキした気分で次の配達先へ向かったのでした。



  


Posted by たびんちゅ at 01:18Comments(5)