2009年04月18日

田んぼのことが始まります。

こんにちは。つぐみのみ、です。
今日は塩水選と温湯消毒をしました。

おッ。いっちょ前に専門用語なんか並べちゃって
いっちょ前の農家になった気がしますねぇ。

実はコレ、稲の種(籾/モミといいます)を播く前の定例行事なのです。
塩水に籾を入れて浮いてしまうものを取り除くのが塩水選、
そのあと湯水につけて消毒をすることを温湯消毒というんですね。

塩水の濃度や消毒時の温度や時間もきちっと決まっていて
なかなかに面倒な作業なのですが
これをやると「今年も始まったなぁ」と
ある種、年始にも似た改まった気持ちになります。

田んぼのことが始まると年が改まったのを実感し
餅つきで一年を締めくくる。
昔の人々にとって、米は単に主食という以上に
生活に入り込んだ何ものかであったのだろうなどと
しおらしくも思ってみたり。

ご関心がある方のために
以下、塩水選と温湯消毒の具体的なやり方を簡単にご紹介しておきますね。
玄関先に置いたバケツの中でも稲を育てることができるそうですよ。
食べるにはあまりに少しだけれど、観賞用には楽しいかもしれません。
バケツ一個なら籾50gくらいで適当だと思います。

塩水選:
①たらいに水を深めに張り、食塩を入れていく。
②ときどき生卵を入れて食塩濃度を確かめる。
  濃度が濃くなるにつれて卵が浮いてくる。
  種籾がもち米なら卵が水底で立ち上がるくらい、
  普通の米なら卵が水面で横になり10円玉程度水面から顔を出すくらいが目安。
  濃すぎたら水を足して薄めてください。
*卵は新鮮なものを使ってください。
*結構な量の塩が必要です。「まだかな、大丈夫かな」と心配になるけれど
  大丈夫です。いつかは水面で卵が横になるときがきます。ガンバレ~。
③籾を入れてかき回し、浮いてきた籾を掬いとる。
*今回は用意した籾の1/3以上が浮いてしまいました。
  使えるのは約半分と思って最初の籾を用意すると良いかもしれません。
④沈んだ籾を取り出して水洗いする。

温湯消毒:
①温度計で測って60℃の湯水を用意する。
*温度が高すぎると籾がゆで上がり、低ければ病原菌が死にません。
②塩水選で沈んだ籾を洗濯用ネットなどに入れて①の湯水に沈める。
*籾を湯水につけると水温が下がってしまうので、別にお湯を沸かしておいて
  適宜熱湯を足すなり、コンロの上でやって火を調整するなりの工夫が必要です。
  ちなみにウチではまず45℃くらいの温水につけて種籾を温めてから60℃に入れました。
  60℃キープ、が「なんだか面倒臭い」の最大の原因で、我慢のしどころです。
③60℃のお湯に5~10分浸ける。
*ま、間をとって7分くらいでよいのではないかしらん。
④籾を引き上げたらすぐに冷水に浸して冷ます。中の方の籾もよ~く冷ます。

これで、終わりです。

そのあと籾は1週間ほど水につけてから播くことになります。
目覚めよ、種籾!



Posted by たびんちゅ at 04:40│Comments(2)
この記事へのコメント
こんにちは。

なかなかいい情報ありがとうございます。
新潟で田んぼを耕して着ました。初めての田ウチと白カキです。
コウウン機は中古で買って使いました。 (段取りはいいです。)

嵐の中での作業でしたので、結構大変でしたが、長男はおとなしく
車の中で待機して眠っていたのでなんとかうまくいきました。

農業は本当に簡単には行かないことが体験できました。
帰りは新潟から1600円で帰ってこれたのでとても疲れも
ふきとびます。 週末の農作業もできる目星がたちましたし。

おくっています丹波の黒豆はぜひ植えてみてください。
昨年は東京でもたくさんなりました。

熊田 東京武蔵野市
Posted by 武蔵野市 熊田 at 2009年04月28日 11:51
熊田様
こんにちは。黒豆とお写真をありがとうございました。
嵐の中の田打ち、代かき・・・恐れ入りました。お疲れ様です。
熊田さんのところはもうすぐ田植えなんですね。
つぐみでは6月を予定しています。
つぐが手植えにこだわって「ふたりで、がんばる」とほざいております。
ふたりって、本人と誰?
Posted by たびんちゅたびんちゅ at 2009年04月29日 01:15
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田んぼのことが始まります。
    コメント(2)